冬の防寒の必須アイテム『手袋』選び方のコツを解説

2021年11月17日

手袋の着用には手の防寒・保護・衛生・日焼け対策など、様々な目的があります。
手袋の起源を考えると、手の防寒と摩擦のダメージ対策、2つの目的が手袋を着用する主な目的になります。
本記事ではそのうち「防寒」対策としての手袋の選び方を解説します。

1.手袋の最重要性能『防寒』

手袋の最も大事な性能のひとつは「防寒」です。

人は気温が0℃以下になると体温の低下に抵抗するため、体の中枢や主要な血管に血液を集め始めます。すると末端部である手指に血液が届かず、手指の体温が低下します。
結果として、血行不良により肌荒れが生じたり、冷え性によるストレスが生じることになります。

寒い季節には普段から手袋をつけることで、手指の荒れや冷えによるストレスから体を守ることができます。
手袋で防寒を考えるうえで大事な要素は「素材」と「形」です。

2.防寒目的で手袋を “素材で選ぶ”

手袋を「素材」の面で見ると、大きく3つの素材に分けることができます。

(1)レザー・革
レザーグローブの材質は、動物の皮から作られる天然素材です。
手袋の表面に隙間が少なく、防風性能に優れています。
羊・シカ・イノシシ・牛・豚など、多様な動物が原料となり、種類により質感や動かしやすさが異なります。
艶のある質感のため、フォーマルな服装にマッチする素材です。

レザーグローブは製品によってライナー(裏地)の有無が異なります。
裏地にカシミアやウールなどの暖かい素材が使用されていると防寒性やフィット性能が上がります。
一方で、レザーよりもライナーの方が早く痛むため、耐久性を考えるとライナーがない方がよい、という意見もあります。
ライナーのないレザーグローブを購入し、別売のインナーグローブを購入する手もありますが、それぞれのサイズ感を確認するため試着をすることをおすすめします。

(2)ニット
ニット素材の手袋は、ウールやカシミヤなどの毛皮やナイロンやアクリルなどの化学繊維を原料として生産されます。
デザインが豊富で、フォーマルからカジュアルまで幅広く着用可能です。
編み物の強みである伸縮性のおかげで指の曲げ伸ばしに追従し、手にしっかりフィットします。一方で隙間が多くなってしまい、風を通しやすいので防風性能ではレザーグローブに劣ります。

(3)合成皮革・人工皮革
生地のベース素材に樹脂素材をコーティングして、皮革風の型押し加工を施した製品です。
この手袋は、天然のレザーグローブのように隙間が生じないので防風性能に優れます。
また、素材のコストを抑えることができるので価格も安価に抑えられます。

一方で、天然素材の特徴である「吸湿性・放湿性」がないので、汗をかいたときの快適性や衛生面で一歩劣るといえます。
また、劣化が進行しやすいのも特徴です。天然素材はお手入れをすれば10年、20年と付き合っていけますが、樹脂を施した製品は加水分解により天然素材よりも早く劣化が生じます。

3.防寒目的で手袋を“形で選ぶ”

手袋には様々な形があります。形によって手指の動かしやすさや防寒性が異なるため、それぞれの特徴を見てみましょう。

(1)スタンダード
最も一般的な5本指の手袋です。
1本ごとに指が分かれているので、物を持つ、移動させるといった基本的な動作をスムーズに行なうことができます。
販売されている手袋の種類も多いので、デザインや素材の選択肢が多いこともメリットです。

(2)ミトン
親指とその他の4本の指で2つに分かれているタイプの手袋です。
スタンダードな手袋と比べると4本指部分が同じ部屋になっているので、手袋の表面積が少なく、より暖かさを感じやすい形です。
物を掴んだりするのは苦手なので、防寒性能に特化した形といえるでしょう。

(3)フィンガーレス
手の指先が露出するよう作られた手袋です。
フィンガーレスの利点は指先を使えることです。スマートフォンを使用する場面が多い現代では便利な手袋といえます。
露出するため寒そうに見えますが、手の甲や手のひら、主要な血管が覆われているので着用するか否かでは、暖かさに大きな違いが生じます。
フィンガーレスを選択する場合はフィット感を重視すべきです。しっかり密着して手の甲、手のひらを外気と遮断しないと効果が薄くなります。

(4)2WAY
フィンガーレス手袋に蓋が被さる形の手袋です。
普段はミトンの暖かさを享受して、指を使いたいときは蓋を外してフィンガーレスとして使用できる利便性を追求した手袋です。

手袋は目的によって選択するべき形が異なります。
スマートフォンをよく使う人であればフィンガーレス、冷え性の人はミトンタイプを選択するなど、目的に合った手袋を選ぶと満足度が高くなるでしょう。

4.まとめ

手袋を着用して手指、体の末端部分を温めることは最大の防寒対策になります。
一方で手袋には多様な素材、形があり、どれを選んでよいかが分かりづらいのも真実です。
購入する前にそれぞれの特徴を理解したうえで、満足のいく手袋を選びましょう。

株式会社クロダでは様々な素材・形の手袋をひとつひとつ丁寧に制作しています。暖かさにこだわった手袋も用意していますので、一度クロダの手袋をお試しください。