手袋の歴史は古く、古代エジプト時代の壁画に描かれていたり、ピラミッドから発掘された例もあります。
当初は防寒用として用いるケースが多かったようですが、13世紀くらいからヨーロッパにおいて女性のファッションアイテムとして使われるようになったといわれます。
日本では、鎌倉時代の武士が手の甲を守るために着けていた「こて」が最初といわれていますが、江戸時代にはオランダから輸入されていました。その頃からメリヤス(編み物の古い呼び方)の手袋が武士に広がり、幕末には内職の手袋作りが始まっていたようです。
この記事では、様々なグローブの特徴とファッションのポイントを解説していきます。
元々手袋は、人の手を熱や寒さ、危険物から守るために利用されてきました。
親指とその他の指をまとめて入れる2つのスペース があるものをmitten(ミトン)と呼び、5本指に分かれたものをglove(グローブ)と呼んでいます。
本記事では、一般的に扱われやすいグローブを取り上げますが、近年では防寒や熱対策だけではなく、ファッションのひとつとする傾向が高まっています。
そのためには、それぞれの素材の性質なども知っておく必要があるでしょう。
グローブの素材としてよく使われるのは、皮革とニットの2種類に大別されます。
それぞれ利点・欠点を兼ね備えていますが、詳しい特性を見ていきましょう。
◇皮革素材
手袋の中で最高品質とされているのが「ペッカリー」という素材です。
ペッカリーは南北アメリカに生息するイノシシの仲間で、皮革の特徴は軽くて通気性がよく、そして傷つきにくいことです。また、手袋をはめていないとの錯覚に陥るほど指によく馴染み、手袋をはめたまま机の上のコインをつかめるといったフィット感に優れた品質の素材です。
一方、「ラムスキン」という素材は羊の皮のことをいいますが、生後12か月以内の子羊の皮を使用したものを指します。
特徴としては、光沢があり皮質も柔らかく、手にはめた際に長年使用していたように馴染んだ着用感が得られます。
やや傷つきやすいのが難点ですが、先述の「ペッカリー」よりも安価で手に入ることから、皮製品の手袋の中では最も多く使用されています。
また、「豚皮」を手袋の表皮に使用する際は、毛穴が目立ってしまうなどの理由からスエードにして使用されるのが一般的で、カジュアルなデザインで作られることが多いようです。
◇ニット
毛糸を編んだ記事を使用する「ニット」の手袋には、セーターと同様に様々な色柄と編み方があります。
皮革製よりも保温性が高く、色々な編み方で多様な折柄を表現でき、更に手軽に洗濯できるという特徴があります。
また、カシミヤ素材を使用した手袋はフォーマル向き、アンゴラやアルパカのような毛足が長い素材を使用した手袋は女性向きなど、それぞれの特徴にあったデザインで作られています。
グローブはファッションアイテムとしては小物の部類になるため、それだけでは大きく目立つものではありませんが、いくつかのポイントを押さえるだけで、全体的な着こなしが断然おしゃれになります。
◇グローブの素材と雰囲気に合わせる
革製のペッカリーやラムスキンの手袋はフォーマル向け、鹿革やスエードなどはカジュアル向けに使用しましょう。
◇手袋の色をベルトや靴と統一させる
手袋が黒であれば、カバン・靴。ベルトなどの色も合わせ、統一的なコーデに仕上げるとぐっとおしゃれに見えます。
◇ニットの手袋は他のアイテムも同柄で揃える
ニットタイプの手袋は、同メーカーから発売されている帽子やマフラーなどを合わせると楽しいコーデになります。
いくら格好よくて素敵なグローブでも、使い勝手が悪くては元も子もありません。
グローブを選ぶ際にもっとも大切なのは「自分の手に合った」モノを選ぶことです。
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